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水分摂取と腎臓の健康について~2つのサインを見逃さないように~

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なぜ「水分をしっかり摂ってください」と言うのか?

腎臓の健康を守るうえで、水分摂取はとても大切です。
私は診察室でもよく「水分をしっかり摂りましょう」とお話ししますが、それには理由があります。

尿量と水分摂取の関係

体に入る水分は、
• 飲み物
• 食事に含まれる水分
• 体の中で作られる「代謝水」

の合計です。

一方で、体から出ていく水分は、
• 尿
• 汗や呼吸から失われる水分(不感蒸泄)
• 便に含まれる水分

があります。

このバランスが保たれることで、
1日の尿量は、1日の水分摂取量とほぼ同じ になります。

体の仕組み:バソプレシンの働き

体の水分が少なくなると、脳から バソプレシン(抗利尿ホルモン) が分泌されます。
このホルモンは次のように働きます。
1. 腎臓に作用して尿の水分量を減らす(尿を濃くする)
2. 「のどの渇き」を感じさせ、水分を摂らせる

そのため、汗をかいた時や塩辛いものを食べた時に「水が飲みたい」と思うのです。

水分不足を知らせる2つのサイン

1. のどの渇き
 → 体が「水が足りない」と訴えているサインです。
2. 尿の色
 → 水分が足りないと尿が濃くなります。
  朝の尿が濃いのは、夜間にバソプレシンが働いているからです。

💡 この2つのサインを日常生活で意識しましょう。

腎臓病の患者さんにとって特に重要な理由

• ADPKD(多発性嚢胞腎)
 バソプレシンが嚢胞を大きくすることが知られています。
 ➡ 水分をしっかり摂ることが特に大切です。
• 腎機能が低下している方
 脱水でバソプレシンが増えると、腎臓のろ過装置(糸球体)に負担をかけてしまいます。

飲み物の選び方

• 望ましい飲み物
 水、お茶、カロリーや塩分の少ない炭酸水・スポーツドリンク
• 注意が必要な飲み物
 甘いジュース、塩分補給飲料(必要時のみ)
 アルコール・コーヒー(利尿作用があるため)

水分制限が必要な方へ

透析中の方や、むくみのある方は水分制限が必要になる場合があります。
必ず主治医の指示に従ってください。

まとめ

腎臓の健康を守るために大切なのは、
• のどの渇き
• 尿の色

この2つのサインを意識することです。
毎日の生活で少しずつ習慣にしていきましょう。